2018年 10月 25日 ( 1 )

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前回からの続きです。

あなたもまた兄の死は直ぐには受け止める事が出来ませんでした。
数日間は泣き続け、その後の数日間は放心状態でした。

あなたは兄に対して兄弟以上の感情を持っていて、言わばあなたの憧れの男性だったのです。この時に恋人は居ませんでした。

ただあなたに思いを寄せる幼なじみがいたようですが一向に彼らには興味を持ちません。

兄の死はフランスのと交戦が始まる直ぐの頃でした。
訃報からなんとか立ち上がると、天の声を聞いた様に今の教会を離れ、戦地近くの教会で従軍の看護婦を志願する事に成ります。
この点から見るとこの時点であなたは正式なシスターではなかったかも知れません。通いのお手伝いをする教会の女の子程度だったのかもしれません。

あなたの意思を教会の神父が受け止め、あなたを正規のシスターとしてその地に赴任させる手続きを取ってくれます。
(既に看護士の資格はあったのでしょう)

前線間近の野戦病棟となっている教会に着くや否や、あなたの前には沢山の傷付いた兵士達が送られて来ます。

爆撃で眼球が飛び出し失明した兵士、片腕片足を吹き飛ばされた兵士。
中には捕虜となったフランス軍の兵士さえいました。

あなたは気が遠くなりそうな自分を叱咤し、治療に専念します。
この病棟に運ばれて来る兵士達の半分以上は助ける事の出来ない重症患者で、仮に今日生き延びても数日の間には運ばれて来るほとんどの兵士達が命を落としています。

それでも尚あなたは自らの精神の限界を感じつつもオペレーションに励みました。

その意志の強さはその教会の他のシスターや医師達に賞賛される様になり
更には死に行く兵士達にさえ力と温かい心を伝えていた様です。


あなたは幼い頃から声楽を習っていたらしく
歌が大変に得意でした。
この時代はポップスなどありません(恐らく)

あなたは賛美歌だけではなくクラシック音楽を病棟で歌うのが常でした。
治療中も、休憩中もあなたはいつも美しい声で歌っています。

その声はあり得ない事かもしれないですが、1キロ程離れた前線でも聞こえたと兵士が伝えていました。

美しい声は死に行く恐ろしさに苛まれた兵士達に安らぎと暖かさを与えたようで、死に際に笑顔さえ見せ遠く旅立つ兵士も少なく無かった様です。


でも救う事の出来なかった命を思うと自責の念に駆られました。
しかし、そんなあなたを救ったのは誰あろう傷付いた兵士達でした。

死に際にあなたに手を取ってもらいたいと申し出る若い兵士達の側に寄り添い賛美歌を歌い、彼らの御霊を安らかに天に昇らせていた事が鮮明に見て取れます。


戦争は数年続きました。
あなたはドイツが敗戦国になり収束すると、実家に戻る事を選びませんでした。
そしてその教会に当初は留まります。

その後あなたの意思で特別な計らいを持ってかつての敵国であったフランスの教会に数年間勤務していた様です。
大変に珍しい事なのではないかと思います。

この理由はあなたの助けたフランス軍兵士の助言によるものではなかったかと思います。


こ時あなたは30歳目前でした。

それからフランスに赴任してし20年近く、ドイツに戻り兄を感じるドレスデンの教会に移籍願いを出し、認められると希望した教会ではないものの近隣の小さな教会に落ち着く事になり、そこで残りの生涯を過ごした様です。

第二次世界大戦時、ドレスデンは連合軍の爆撃によって街全体が火の海になっています。

あなたの過ごした教会は中心部から離れた場所にあり、焼けて行く街の火を遠景で眺めながら涙していました。


やがて第二次世界大戦が終結し、その後数年を生きました。
享年は60歳程ではないかと思います。

教会の若いシスター達に看取られながら2つの大きな世界大戦に翻弄された人生を、それでも精一杯生きた自負を感じつつ終えた様です。
当然の事ですが生涯を独身として過ごしています。


この時の兄がやはり今生あなたの身近に転生しておられます。
年齢はさほど違っては居ないと思います。
男性です、血の繋がりはありませんが妹と同じくかなり身近に居られる筈です。











by farmemory | 2018-10-25 00:45 | ・前世のお話 | Comments(0)