**モノの役割(2)**
思いつきでスキン(レイアウト)デザインを変えてみました。
また元に戻すかもしれませんが少し続けてみま〜す。
前回からの続き。
**モノの役割(1)**
また生活雑貨にしても、実際に役に立つ道具とデザイン優先で買い揃える道具との違いもありますね。
私は古いフランス雑貨が好きでアンティーク市などに出かけては、ブロカントやビンテージ物のキッチン雑貨やカトラリーを買ってきたりします。
ではそうした道具は「使うため」に揃えたの?
と言えば、もちろん使用する事もありますが必ずしも利用目的が第一ではなく、それこそ100円ショップで購入したキッチン雑貨で事足りるものばかりなのです。
ブランドだとかアンティークだとかと言う付加価値を上乗せさせられた商品が、人の生活にどれほど重要かを考えると首を傾げます。
ではなぜ人はデザインやフォルムにこだわって商品を選んでしまうのでしょう?
生活環境をオシャレにしたいと思う単純な答えでいいとは思うのですが、ではなぜ人は生活環境にこだわるのでしょう。
この辺りが3次元人類の複雑なところなのでしょうね。
同じスプーンであっても、ケータリングのお弁当に付いて来るスプーンでも、名のある銀食器であっても使用目的は全く変わらず、少しの使い勝手の違いだけで大きな差はありません。
でも、モノにも魂があるという見方をここに加味してみると、俄然その意味合いが変わってきます。
プラスチックのスプーンであれ銀食器であれ、石油が変化してスプーンになった時、銀の塊が職人の手でスプーンになった時。
どちらもその時点で「スプーン」と言う人格(魂)が生まれます。
そしてそのスプーンの人格は作り手、もしくは生産者の意図や思い入れがモノに宿って作られて行きます。
例えば石油製品のスプーン一つ取っても
●少しでも安く、多くの人に利用してもらい消費者の生活の小さな支えになってくれればいいと願い安価なスプーンを作る。
●今のデフレ状態の市場では高価なモノが売れない、だから販売 ”戦略” として(自社の利潤第一を目的に)安物のスプーンを作る。
この両者、結果として市場に送り出される商品は同じ、値段も同じ、見た目にもその違いはありません。
でもそのスプーンがどんな(作り手側の)思いで作られたかにより、全く違う魂が宿る事となります。
そしてモノの魂を感じる消費者は、その魂の周波数を感じ取って手にするのだろうと思うのです。
デザインの世界は、これはもう深い意識の世界です。
利益だけを追い求めていては、その完成度に限界がきてしまいます。
これは善悪や優劣の話をしているのではなく「ここに宿る魂がどんなものか」と言う、どちらかといえば観念論です。
ですので両者のスプーンの人格(魂)がどういうものであるかは、消費者の判断に委ねられます。
そして、そのスプーンは人々の様々な思惑を担い、自分の所に辿り着いてくれます。
モノの価値、というか存在意義というか、それががなんのために存在してなぜ自分の所にやって来るのか。
もしそのスプーンが利潤目的第一目的で作られたとしても、それを手にした時の持ち主の思いによりその魂のエネルギーを変換させる事も出来ます。
どんな意図で作られようとモノは一生懸命持ち主の思いを汲み取り自分の仕事を果たそうとします。
その時点で、作り手の意図とは関係なく、今度は持ち主の意図に共振して、新たな人格として生まれ変わる事さえあります。
犬は飼い主の側が自分の居場所と思います。
隣の何不自由なく豪華な生活をしている犬を羨むことはありません
ノミだらけの生活を送っていても飼い主に愛される事に違いを感じません。
モノも全く同じです。
自分のところに来てくれたモノを心を込めて受け入れて大切にすると、モノは自分の仕事を最大限に発揮してくれるのではないかなって、少しセンチメンタルですが思ったりします。
ものはモノでしかないのか。それともモノにも意思と感情、そして魂が宿っているのか。
ご自分に大切にしているモノに一度語りかけてみてはいかがでしょう。
ではではまた。
by farmemory | 2019-03-06 00:01 | ・新次元への道 | Comments(1)